童謡の里 龍野 碑巡り

33「水谷白夜」の句碑

月の出やくらみ久しき稲の上

■所在/龍野町日山 粒坐神社境内石段上段左
■建碑/明治40年8月

水谷白夜は、名は潔志、号を白夜といい水谷亮采の孫にあたる。霞城句会を結成して後進の指導に当たり、多くの俳人を養成した。この句は、大阪朝日新聞一万号記念に応募して入選した句である。句集に「白夜集」「馨」がある。昭和40年に没し、享年79歳であった。

34「松尾芭蕉」の句碑

三尺の山もあらしの木の葉かな

■所在/龍野町日山 浄心院境内
■建碑/寛政5年10月12日

この句碑は、寛政5年(1793年)10月俳人以貫の社中文狂舎の連中が、芭蕉百回忌の追善句会を開き建立した碑である。
この句は、芭蕉が元禄3年、大津で詠んだ冬の句で、「師走袋」に「世を捨てし身には少しは心にかかることなきにしもあらぬを、三尺の山にも嵐吹けば木の葉の落つるよ」と記して自己の境涯と思いくらべている。
以貫は、津和野の人で天明初年、龍野に滞在すること約10年、文狂舎の指導に当たっていた。家庭の都合で帰郷したという。

たつの市の文化紹介『たつのへようきたったなぁ』
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