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インタビュー丸山和也弁護士(第2回

チャレンジ精神旺盛、政治にもチャレンジ

丸山弁護士写真

B ;丸山さんはチャレンジ精神がものすごくありますね。今回の選挙も政治の世界へチャレンジということで大きなチャレンジだと思いますよ。

A ;以前から法律家が政治をやるべき、という考えをもっておられたのですか?

丸山;外国なんかは多いですね。政治をするのに議論するということは、論理の世界ですからね、それは法律の世界なんかと近いものがあります。
それと、ぼくは歴史が好きでね。歴史上の人物の栄枯盛衰、これは政治のドラマですからね。歴史が好きだから、その歴史の中に生きた人間というのも好きですね。人間としての生き様、ドラマとしての政治が好きなんです。
まあ、そういう点で今回ちょっと魔が差したというか、自然の流れの中であまりスゴイ決断をしたような気がしないですね。あまり政治家らしくないかもしれません。“政治家”と言われるのは嫌いです。“政治家”というと何か枠にはまってしまうような気がしてイヤですね。なかなか言葉で言い表わしにくいんですが、“政治の仕事もしている”という“生き方”を、その世界で貫きたいなと思います。

C ;今までにも(選挙の)話題になったと思いますが・・・。

丸山;1回目は89年で。あれは挑戦というのも恥ずかしいですが、弁護士だけの小さな組織で立候補しました。

A ;今回出られるようになったのはどういうことからですか?

丸山;今回は61歳になって弁護士の仕事を30年以上やり、6,7年前からテレビにも出るようになり、またコメンテーターをやったりバラエティも出来るようになりまして、ある期間やってテレビの世界も少しは分かった。それをそのままとずーっと続けるというのも1つの選択肢ですが、やはり自分の中では“1つの時期は終わった”と感じました。何故かと言うと、そのままずーっとそれなりに行くことは可能でも、中身がどうかということです。今のまま忙しく消耗してしまって良いのか?という思いです。大きなニュース番組なんかも仕切っていくようになれば面白いと思いますが、今のキャスターの方はかじりついていて当然簡単には降りないですよね。何が何でもそれをやりたいということでもありませんし。そこそこ仕事があって、そこそこの収入とそこそこ顔が売れてきて、そのまま一生を終わるのは”ちょっとつまらないなぁ“と思ったんです。それが内面的な理由です。
それからまた主体性が無いと言われるかもしれないですが、この前都知事選があったんですが、ある人が出るとか出ないとか、ウジウジしているんですね。“どんなんや”と、一度どれほどのもんかと思って、調べてやろうと書類を取りに行ったら、“ワー”と大騒ぎになってしまいました。“出るのか、出ないのか?”ってね。

A ;書類を取りに行っただけでねぇ。

丸山;とにかく“出るんですか?出ないんですか?”と言う質問ばかりで、“俺はこういうつもりで行った”とうことを言っても通用しないんですよ。実際にぼくが出るか出ないかの決断を数日中に出してほしいという動きになっていました。そんなんだったら逆に一度“オレは出るのか出ないのか考えてみよう”ということになってしまった。(一同、笑)
だけどコマーシャルはあるわ、レギュラーはあるわ、とてもじゃないけど(選挙の)スタッフは誰もおらんしね。こんなもん現実的には無理と思いましたが、周りはそれでも多少○○さんよりはマシだと言う人も結構いたんで突っ走っても良かったんだけども、やはり準備が何も出来ていない中で、“風がワーッと来たからそれに乗っかって”というにはちょっとね、あれだな(無理だな)と思いました。

A ;マスコミは勝手にあおるんでしょうね。

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丸山;その後ですよ。その頃から各党から参議院選の話が出て、“会ってくれ”とか。“参議院選ならトップ当選だから”とか。そんなことは無いと思うけどね。その当時は都知事選の方が良いのかなとかと言ったりしていました。そう言いながらも色んな話を聞いていく内に、4年後はどうかということではなく、“今何をするか、出来るか”ということで“これも巡り合せかな?”という感じがしたんですね。で、2つやるのではなくて、自分の生き方をどういう風にそこで表現するかということに重点を置いてやっていくべきではと思った。
そして都知事より参議院の方が良いのでは?と考えるようになりました。知事の場合は、毎日出勤して実務をこなさないといけない。私のように結構気ままで好き勝手に生きている人間には向いていないのではないかという気がしました。いずれにしても迷いましたよ。必ずやらないといけないということでもないですし。政党とかに属すると、本来そうではないんだと言ってもそういう目で見られるとかね。逆に主張なんかが通りにくくなる面もあると思うんですね。いろいろ考えて、あっちを選べばこっちが立たず、こっちを選べばあっちが立たずということになるんですよね。それだったらひとつ荒波の海へ出てみようかなという気持になったんです。それをやった上でまた次のことを考えたら良いのではと。
今61歳ですが、多分寿命は100歳ぐらいだと思います。(丸山家は長寿の家系だそうです)
100を過ぎたら悠々と遊んで暮らそうと思います。(一同爆笑)
今からあと約40年ある訳です。参議院1期は6年、あと40年元気な中の6年ぐらいどうでもなると思った。仮に12年やったとしても、73からまだ30年近くある。そこからまた自分の生きたい生き方をすれば良い訳ですからね。外からコメンテーターとして“けしからん、けしからん”と言ってたって(中を)何も知らない訳ですよ。

A ;そうですよね。やはり内情を知っているのと知らずに言うのとは違いますしね。

丸山;実際に中へ入ってこうやってこうやったとか言ったり(経験したり)して、その後コメンテーターになった時、やはり全然違うと思います。
同時に自分を失わないようにしながら難しい世界に入って行きたいと思うようになりました。政治家になろうがどこへ行こうが、“人間丸山”として行き方を貫く中で、ドロドロとした世界の中でどこまで(生き方を)貫けるか。ある程度妥協も必要でしょうが、あまり変節しないでやっていけるか、ですね。ある意味で“挑戦”だと思います。

A ;そういう中で、こういうことにチャレンジしたいということはありますか?

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丸山;当面の問題は、社会保険の問題がありますね。難しい問題ですが、今までやってきた法律の中の案件に近い部分とも言えますね。法の中での大岡裁きのようなことでしょうか。それと、基本的に“カネの問題”をきれいにしていきたいですね。“議員歳費を貰わないでやることを宣言に書く”と言ったら、“お金が余っていると思われたらイカン。またあの記事がホンマやと思われるからやめとけ”と言われたりしてやめましたが。(笑)
また、日本で年間3万人もの自殺者が出ている。いくら経済が発展しても悲しいことです。自殺防止の法律も出来ましたが、中高年の経済的自殺等も増えているし、自ら自分の命を絶つというのは大変不幸なことです。みんな(幸せになろうと)思っていたんだけども達成出来ない人たちがたくさんいる訳で、そういう人たちにもちゃんと話しかけられる、光を当てるように、行き届くようにすべきと思います。
政治というのは(政党的に)どっちがどうということではないと思っています。ぼくは、“人間主義”、人間重視を基本に置きたい。法律、政治ではなく、“人間重視”をいかに貫くかということのために法律や政治があるのだということですね。どこの政党であれ、そういう視点を持ちながら活動していければと思います。

丸山和也弁護士 |
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